【インタビュー】基本無料FPSの最高峰『クロスファイア』Ver2.0にアップデートされ世界大会も開催される本作の運営者はFPS日本大会2位の猛者だった!?

DSC_1089▲「クロスファイア」の開発・運営を統括する山下航平氏(左)と許相大氏(右)

全世界80ヵ国から参加が集まり、賞金総額21万5,000ドル(約2,400万円)をかけた世界大会が実施されるなど世界的な人気を誇るFPS「クロスファイア」。昨年アラリオからUtoPlanet(ユートプラネット)に運営が移管、現在ポータルサイト「プレグラ!」内でサービスを提供しているが、先日大型アップデートが実装され俄然注目が集まっている。

そこで無料ゲームクラブでは、ゲーム事業部で運営・開発に携わるゲームマスターの山下航平氏と許相大氏に、会社概要やアップデートの詳細を伺った。担当の山下氏はFPSプレイヤー歴10年の猛者。初心者から上級者まで楽しめる「クロスファイア」の未来と、FPSへの情熱もアツく語ってくれた。

世界大会に向けた運営に

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− 現在どのような事業を行なっているのですか?

山下 航平氏(以下、山下氏):主に海外で開発されたオンラインゲームのサービス・運営や、ソフトウェアの販売なども行なっています。多くのユーザーに楽しんでほしいと思い、アカウントを作成していただければ様々なゲームがプレイできる、「プレグラ!」というプラットフォームも運営しています。

また、Eスポーツの盛り上げにも貢献していきたいので、今後はさらにFPSに力を入れていく予定です。「クロスファイア」のほかにもタイトルを増やしてプレイヤー同士で親和性を高めていただき、いずれは世界大会を目指したチームづくりなどにも携わっていきたいですね。


− 山下さんとホさんは普段何をしているのですか?

山下氏:私はチーム長としてすべてのゲームを、現場メインの許(ホ)さんがゲームマスターとしてまた別の立場で管理しています。私自身FPSを10年ほどプレイしていますが、スタッフにもFPSプレイヤーがいますので、こういうイベントがユーザーに受ける、受けないとか、何かを決めるときは話し合って決めるようにしています。

円滑だった運営移管

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− 「クロスファイア」は、もともとアラリオで運営されていました。

山下氏:アラリオさんから権利をいただいて、昨年の10月ぐらいからサービスを開始しました。もともとアラリオさんにいたホさんが弊社に来ていただいたことが大きかったですね。移管の際目立ったトラブルもなく、今までどおり楽しんでいただけるようになっています。


− スムーズな移管だったのですね。

山下氏:そうですね。かなり円滑に移管できました。契約上などの問題で、移管前のデータを運営からいただけないことがあるのですが、ユーザーが困らないようにお互い協力し合ってできました。


− 「クロスファイア」は人気のタイトルですね。

山下氏:競技性が高く、Eスポーツでも盛り上がっています。例えば世界大会のルールでは課金した武器が使えないので、FPSにありがちな「課金した時が一番強い」というようなことはありません。普段は課金して楽しくプレイできるけど、大会になるとユーザー同士のプレイヤースキルが試されることもあり、ほかのFPSとは違う面白さがあります。

2.0のイチオシはランクマッチシステム

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− 今回のアップデートに関して、一番の推しは何ですか?

山下氏:ランクマッチシステムですね。プレイヤーに階級がついているのとは別に、実力でランクがつくシステムです。クロスファイアでは全く新しい機能ですので、一度離れてしまったユーザーにもまたぜひ楽しんでいただければと思います。

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ランク内にもレベルが存在していますね。

山下氏:1から6までティアというレベルがあります。あとはランクごとに特典をつけて継続して遊べるように、ランキングイベントを実施します。シーズンを半月ごとに分けて、シーズン1ではプラチナ以上で特典を差し上げるかたちです。自分のランクに誇りを持てるように、これだけ頑張ったんだぞと、他のユーザーにも見せるようにしたいと思っています。


グラフィックも変わりました。

山下氏:例えば空の景色だったり、テクスチャを更新しているので、今までと変わった雰囲気で楽しんでいただければなと思います。ただ、昔から慣れしんだところでプレイしたいというユーザーもいますので、新しいマップを使ってイベントを開催したり、何か違ったかたちで楽しんでほしいなという思いもありますね。

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中国仕様を日本仕様へ

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アップデートに関して苦労した点はありましたか?

許 相大氏(以下、ホ氏):バグが多いときはキツかったですね。

山下氏:ローカライズの部分で、例えば文字化けだったり、バージョンが違ったりすると大変です。翻訳はホさんにしてもらって、日本人のスタッフが二次翻訳をしてという流れです。


どれくらいの量になるのですか?

ホ氏:今回はすごく多かったですね。メニューとかもすべて新しくなったので。

山下氏:翻訳は一番大変な作業のひとつですが、ホさんは日本語が上手なので、文末をチェックするぐらいでした。


ほかに苦労した点は?

山下氏:クロスファイアは中国がもとなので、アップデート段階でこれは日本向けではないという仕様を理解してもらうのが難しい部分のひとつです。一度入れてユーザーの反応を見て、やはり不評でしたよというのを持っていかないと、向こうも納得しないですからね。ホさんも私も他の社員もそうですけど、今の日本では受けないという部分を見つけてチェックしても、なかなか直らないというのが結構手間がかかります。ただ日本だけの仕様にするのは難しいのは分かっているので仕方ない部分はありますが。

Twitterを積極的に活用

ユーザーの声はどのようなかたちで拾っているのですか?

山下氏:SNSの公式アカウントを見て、アップデートした後このアップデートはダメだとか、リアルタイムでネガティブなコメントも見ています。また別でサポート窓口でのご意見も見ています。結構厳しい意見も頂戴しますが、もちろん建設的な意見もあります。

ほかには昨年の世界大会に出場した選手に改善点を12個ぐらい聞いて、開発元に送って今度のアップデートの参考にしてほしいというのも行ないました。あとは中高生のユーザーはTwitterアカウントを持っている方が多いので、マメに更新して、レスポンスをつけるようにしています。アップデートが待ち遠しいという意見もいただくので、ありがたいですね。


山下さんもプレイヤーですし、同感できる部分もありますよね。

山下氏:そうですね。弊社では比較的緩い感じでコミュニケーションを取るようにしています。例えばアイテムを実装する時にどんなアイテムが欲しいとか、アンケートを取って実際にそれを反映したりしています。正月に福袋ガチャを実装したのですが、4つぐらいのうちひとつはTwitterで意見を聞いて採り入れたものでした。ガチャは今後もやる予定です。ユーザーの声は積極的に反映していきたいですね。運営との距離感は、離れてても近過ぎてもよくないと思います。


・Twitter『クロスファイア』広報(公式)

写真⑧
https://twitter.com/CrossFire_JP

建設的で健全に育ってほしい

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今後のアップデートはいつ頃になるのですか?

山下氏:月に一度ぐらい予定が来るので、いつどのタイミングで実施するかは開発元と協議しながら決めていく予定です。あとは国も異なり休みの期間も違うので、卒業式の日やテスト期間などもチェックします。学生がテスト期間であればなかなかプレイできないですし、そこは確認しながらという感じですね。できるだけ柔軟に対応していくつもりです。


最後に、アップデートした「クロスファイア」についてひと言お願いします。

ホ氏:とにかくランクマッチシステムを楽しんで欲しいですね。

山下氏:数ある無料FPSの中でも「クロスファイア」は競技性の高いFPSだと思います。武器差もなくて、平等に純粋にスキルを競えるゲームです。ランクマッチシステムを実装したことでさらにスキルを磨いて、いずれは世界大会を目指してほしいですね。中国で開催された世界大会見に行きましたが、規模が本当に凄くて、日本の比ではありませんでした。そういった大会で日本代表チームの一員として世界の舞台に立てるというのはなかなかないことですから。やるならそこを目指してほしいです。今後の世界大会に向けて、運営チームとしてもサポートしていきます。

一方で、ワイワイ友達と集まって楽しむことができるのも「クロスファイア」の魅力のひとつです。トップ層がいて、中堅層がそれを目指して頑張り、中堅層は下の層にプレイヤースキルを教えてあげてといったような、建設的で、健全なかたちのゲームにしていきたいですね。

 

番外編:FPS日本大会2位の山下さんに反射神経ゲームを挑んでみた

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どうも、サイトウです。

皆さんはFPSで上達する上で大事な要素ってわかりますか?

今や、ゲームはただのゲームという枠を飛び越え「e-Sports(対戦ゲーム競技)」というプロが競う競技にまで発展しました。
そしてFPSも大会レベルとなればもはや特殊能力を持った方々同士の能力バトルかというくらいレベルの高い戦いが繰り広げられます。

というわけで、日本大会2位という実力の山下さんにFPSで求められる能力を聞いてみました。

 

− FPSプレイヤーはどのような能力が求められるのでしょうか?

山下氏:これについては、プレイヤーの間でも論争になる話題です(笑)
エイム至上主義(相手を狙い撃つ能力)と、立ち回り至上主義(動きを予測して動く能力)があり、「エイムがあれば不意に打たれてからでも打ち返して倒せるだろ」というのがエイム至上主義で「立ち回りが上手ければエイムが弱くても相手の後ろをとれるので倒せるだろ」というのが立ち回り至上主義です。

この話題は掲示板やTwitterでも論争になりがちでどのFPSでも同じようなことが言えます。


− ちなみに反射神経も大事と聞いているのですがそうなのでしょうか?

山下氏:反射神経は大事なのですがどうしても22〜24歳で落ちてしまうので、動体視力が大きく求められます。
FPSは球が真っすぐ飛ばないのでそれをコントロールする技術や、頭を使って相手はこういうことしてくるから我々はこうしようという動きが大事ですね。


− そうなるとトップレベルの方々は若い人たちが多いのでしょうか?

山下氏:そうですね、他のゲームでも若い人が多いですね。
ただ、ベテラン勢は頭の使い方が上手いのでやっぱり経験則があります。
ですが、中国のクロスファイアの大会では優勝したチームはみんな若かったんですね。

 

なるほど、つまりFPSは総合的な能力が求められる上で反射神経という要素も重要らしい。となると気になるのはFPS日本大会2位のチームに所属していたという山下さん(27歳)の反射神経能力。
というわけでFPS初心者の僕(29歳)がガチ勝負を挑んでみました!

反射神経対決で使ったのはこのフリーゲーム

BBC Check your reaction

160303-0008▲羊を吹き矢を当てて眠らせるというゲーム

撃つという点ではクロスファイアと共通点があると判断してこれで勝負を挑んでみた。

 

ではまずは僕から挑戦

160303-0009▲ヘッドショットは苦手だけど羊くらいなら撃てるぜ

 

結果は…

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0.2672秒!

ランク的にはちょうど真ん中なので平均だと思います。

FPSトップランカーの人たちの反射神経は0.1秒台と聞きますのでこれでは話にならないのか…。
やっぱりFPSの世界は奥が深そうです。

 

そしてお次は山下さんの挑戦

▲FPS日本2位の山下さんが真剣な表情で羊を撃つ

 

結果は…

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0.3128秒!!

あれ?元日本2位のFPSプレイヤーに勝っちゃった!

まさかの展開に皆さん爆笑

山下さん「普段はマウスとキーボードでの操作だから!」

確かに、今回慣れてないトラックパッドでのクリックという操作のハンデはありますがまさかの結果に。

DSC_1068▲もう笑うしかないね

なにはともあれ元FPS日本大会2位の方に勝ってしまいました。

 

山下さん「反射神経で負けたこと記事にしてくれてかまいませんので!」

山下さんは非常に心の広い方でした。

というわけでFPSは反射神経が大事なゲームと言われていますが、山下さんほどの達人でも慣れない環境だったとはいえ0.3秒だったのでFPSはやはり、頭を使って立ちまわることが非常に大事なんだなと感じました。

エイム至上主義?立ち回り至上主義?

色々な考え方と遊び方ができるのもFPSの奥の深さと楽しみの一つ。

是非、まだクロスファイアをプレイしたことない人も、基本プレイ無料ですので戦場にでて自分の戦い方を見つけてみてはどうでしょうか?

 

 

追記(2016/03/04)

 

結論:やっぱり日本2位の実力はすごかった。

 

【インタビュー】基本無料FPSの最高峰『クロスファイア』Ver2.0にアップデートされ世界大会も開催される本作の運営者はFPS日本大会2位の猛者だった!?

無料ゲームクラブでは、ゲーム事業部で運営・開発に携わるゲームマスターの山下航平氏と...

無料ゲームクラブさんの投稿 2016年4月18日

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